鳴海宿は江戸日本橋から数えて40番目の宿場町。
古来、鳴海の地は鳴海潟と呼ばれた干潟が広がり歌枕に詠まれた景勝地であった。やがて鳴海丘陵(尾張丘陵)には社寺が立ち並び、桶狭間の戦いにまつわる城や砦が築かれた。その後、海退や干拓により陸地化が進み、東海道の道筋が定まり鳴海宿が置かれた。江戸中期には芭蕉が四度訪ねていることでも知られる。
鳴海も有松と同じく絞りの生産・販売を行い「有松・鳴海絞り」とも呼ばれた。江戸時代から残る東西の常夜燈と数多い社寺が往時と変わらず存在する。
見どころ
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平部町常夜燈
宿場町の東の入り口に文化3年(1806)に設置された。
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瑞泉寺
東海道を西に向かう旅人の目印になった。山門は宇治の万福寺総門を模した中国風形式の門。
住所 〒458-0801 愛知県名古屋市緑区鳴海町相原町4-4
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天神社
成海神社の創祠の地。戦国期には鳴海城の一部であった。
住所 〒458-0801 愛知県名古屋市緑区鳴海町作町87 -
誓願寺
松尾芭蕉最古の供養塔や芭蕉像が安置されている芭蕉堂が残る。
住所 〒458-0801 愛知県名古屋市緑区鳴海町根古屋16 -
丹下町常夜燈
宿場町の西の入口に寛政4年(1792)に設置された。
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成海神社
熱田神宮の東に位置するところから「東宮大明神」とも呼ばれた。
住所 〒458-0801 愛知県名古屋市緑区鳴海町乙子山85 -
千鳥塚
松尾芭蕉生前に建てられ、本人直筆の文字が刻まれた唯一の碑である。
住所 〒458-0801 愛知県名古屋市緑区鳴海町鉾ノ木10-10 -
笠寺一里塚
江戸から88里にあたる一里塚。名古屋市内で唯一残っているもの。
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笠覆寺(笠寺観音)
笠寺観音の名で親しまれている。甚目寺観音(あま市)・荒子観音(名古屋市)・龍泉寺観音(名古屋市)とともに尾張四観音のひとつとして信仰を集めた。
住所 〒457-0051 愛知県名古屋市南区笠寺町上新町83 -
成海神社例祭・鳴海祭(裏方)(10月第2日曜日)
五穀豊穣を願い4輌の山車と神輿が街中を練り歩く。裏方とあるのは鳴海城の裏側にあたるための呼称といわれる。
住所 〒458-0801 愛知県名古屋市緑区鳴海町乙子山85 -
笠寺観音節分会(2月2日、3日)
毎年2月2日に節分会前夜祭、翌3日に節分会、豆まき祈祷を開催する。
住所 〒457-0051 愛知県名古屋市南区笠寺町上新町83