足助は、尾張・三河各地と信州を結ぶ伊那街道(明治以降は飯田街道)の重要な中継地にあたり、中馬(*)によって運ばれた物資の集積地として人馬が行き交い栄えた商家町。
重要な交易物であった塩は塩問屋で新しい俵に詰め替えられ、信州に運ばれた。このため街道は”中馬街道”や”塩の道”と呼び表された。足助川に沿う段丘上に位置する町並みはかつての繁栄の証しを今に伝え、平成23年(2011)に愛知県初の重要伝統的建築物群保存地区に選定されている。
*【ちゅうま】馬や牛の背に物資を載せて運んだ運送業の人々。またはその馬や牛のこと。